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2017年11月 3日 (金)

問われる国会のチェック機能

□■問われる国会のチェック機能

 1日、特別国会が始まりました。自民党は、民主党政
権時代以来、野党に多く配分されてきた国会での質疑時
間を見直し、「議席数に応じて」=「与党に多く」時間
を配分することを主張しています。

 「森友・加計」問題についての、会計検査院報告や大
学設置認可が今月上旬にも予定される中での「自民一強」
の暴挙に、国会のチェック機能が弱まることが懸念され
ます。

◆元々は自民党の提案
 政権が提出する法案などを慎重に審議するため、国会
では、これまで、与党2、野党8の割合で質疑時間が配
分されてきました。

 今回自民党内から上がっているのは、この質疑時間を、
各党の「獲得議席に応じた」配分に変更すべきだという
意見で、菅官房長官も「当然のこと」と賛意を示してい
ますが、そうなると、今後の質疑時間の配分は、「与党
7、野党3」となってしまい、圧倒的多数の与党の前に、
野党の質疑時間は大幅に少なくなってしまいます。

 しかし、そもそもこの「野党に多く」質疑時間を配分
するシステムは民主党政権時代、当時野党であった自民
党の要請に応えて決まった運用です。したがって、この
一連の流れは、自らが与党になった後で正反対のことを
主張しているといっても過言ではなく、不可解と言わざ
るをえません。

◆弱まる「国会のチェック機能」
 我が国では、国会に提出される法案の多くは内閣が提
出しています。

 例えば、今年1月から6月の通常国会で成立した73
の法律のうち、内閣が提出した法律は63あるのに対し、
議員立法で提出された法律は10に過ぎません。そして、
内閣が提出する法案は、国会提出前、事前に与党内で審
議が行われ、与党の了解を得た上で国会提出されて審議
が行われます。

 国会へ提出する際には与党はすでに法案を了解して
いるため、与党からの質問は、質問の内容と回答を事前
に官庁側と詳細に打ち合わせた、出来レースのようなも
のになることも少なくありません。

 また、内閣に対する疑惑を追及するのも国会の役割で
すが、与党議員にとって閣僚は「身内」であり、追及は
甘くなりがちです。

 こうした中で与党の質疑時間を大幅に増やすと、国会
質疑の多くが単に内閣の方針を確認するだけになって
しまい、国会のチェック機能が果たせないという結果に
もなりかねません。

◆背景に「森友・加計」問題か
 今月上旬にも、森友学園問題に関する国の会計検査院
の報告書が出されると言われており、また、加計学園の
獣医学部新設問題に関しては、11月8日にも文科省が
開学を認可する予定です。このタイミングでの与党への
質疑時間配分の主張は、安倍政権が野党からの追及から
逃れることを意図していると言われても仕方がありま
せん。

 国会質疑とは、国民の声を政治に届けると同時に、政
府の姿勢を質し、国民生活に必要な政治とは何かを議論
する、国会議員としての大切な職務です。

 私が現在質疑に立てないことは残念ですが、国会が立
法府として、行政府たる内閣に対するチェック機能を果
たすためにも、野党の国会質疑時間の大幅縮小に反対し
ます。

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