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2014年3月

2014年3月25日 (火)

核物質撤去の日米合意

 24日、オランダ・ハーグでの核セキュリティサミットに先立っ
て、日米政府は東海村研究施設の高濃縮ウランとプルトニウム
の米国への搬出と処分の共同声明を発表した。
09年、オバマ大統領の「核無き世界」を目指すとしたプラハ演
説によって、核不拡散のための兵器級核物質の回収が進められ
ている中、今回の合意がなされた。
 東海村にあるJAEAの高速炉実験装置にある数百キロの核物質
を米国に搬送したうえでプルトニウムが最終処分に向けた処理
がなされることになる。
東海村にはかつて常陽の視察に行ったことがあったが、
今回は、実験施設のわずかな核物質の撤去のことだ。
そして撤去自体は評価されるべきことでもあるが、この動きに
対し様々な憶測が乱れ飛ぶ状況が起きている。
 例えば数百キロのプルトニウムを米国に搬出し処分すること
の一方で、安倍政権が、既に40トンを超えるプルトニウム
を我が国が保有しているにもかかわらず、今後、核燃サイクル推進に
よって更なるプルトニウムを生成することを正当化しようとし
ているのではないか、などなど。
 早速、ニューヨークタイムズからも取材依頼が入る。
この日米共同声明により、一方で核燃サイクルが正当化される
のではないかとの疑問が示された。
僕は民主党政権下の総理補佐官として事故直後の原発問題に向
き合い、その後バックエンド問題議連の会長として核燃サイク
ルに対しての警鐘を鳴らし続けてきた。その立場を堅持しつつ、
しっかりと見解を述べなければならないと取材に応じた。
 取材でも述べたが、問題は整理されなければならない。
核物質の除去については日米での合意がなされたことは評価す
べきだ。
 一方、核燃サイクルを推進するとする現政権の総合資源エネル
ギー調査会基本政策分科会によってまとめられた「エネルギー
基本計画に対する意見(平成25年12月)」は、問題視すべきもの
だと思う。
 ただ、メディアが論じているように、単に、「核燃料サイクル政策の着実な推進」
として、これまで同様に事故後も核燃サイクルを推進するとした政府の方針と、
今回の日米合意の間に整合性があるのか、あるいは、
今回の合意は核燃サイクル推進正当化の手段ではないか、
という形で問題を単純化すべきではない。
 以前にも述べた通り、アメリカは常に諸外国に対し原子力協
定締結に向けては「ケースバイケースアプローチ」を施す。
ある意味、エネルギー省と国務省で役割分担をして原子力とい
う資産・資源であると同時に負債にもなりうるこのエネルギー
源を巧みに使っているのである。
日本は、その傘の下で動いているに過ぎない。
だから、日米合意に基づく核物質撤去と同時に核燃サイクルの
推進も併せてアメリカは双方を推進することを何の問題も感じ
ずに推奨するだろう。それこそが、世界の中での覇権を誇る超
大国アメリカの本来的な行動なのだ。核軍縮や核無き世界を標
榜しながらも、自国の安全保障や自国の経済的利益のために
は原子力の推進に力を注ぐ。
まさに、ケースバイケース。
これこそが、アメリカの本質であり、だからこそ、我が国が自
らの災厄も含めて教訓としながらも判断しなければならない重
要な政策の一つが、エネルギーであり原子力政策なのだ。
ニューヨークタイムズには、このような趣旨の説明をした。
そして、原子力の在り方と核燃料サイクルのフィクションをしっ
かりと、整理して捉えなければならない。
核の国際秩序とは何か、を日本が発信できる好機と考えなけれ
ばならない。

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2014年3月19日 (水)

現実主義の年金改革私案

 年金改革私案を発表した。
「年金改革私案~若者や子育て世代を応援する年金改革パッケー
ジ~」
 民主党政策の一丁目一番地は、何と言っても社会保障だ。
民主党は、「消えた年金5000万件」をはじめとする社会保障問
題への追及で政権を付託され、社会保障財源としての消費税導
入により政権を失った。
その意味で、社会保障政策は、民主党にとって特別な意味を持っ
ている。
 党再生を実現する上でも、また、社会保障に後ろ向きな現政
権に対する対立軸という意味でも、党にとって社会保障政策を
再度練り上げることが必要不可欠だ。
そのような意識で、私自身、党内議論に一石を投じるため昨年
春より構想を立て、秋から、党選対委員長としての仕事の傍ら、
年金制度についての勉強を重ね、検討を続けてきた。
 これまでの民主党の年金制度改革の議論は、「年金制度の一
元化」と「最低保障年金」を二枚看板にしてきた。
いわば制度改革に焦点を当てた議論と言える。
一方で、一元化を実現するためには、自営業者も含めた正確な
所得捕捉が前提になるが、マイナンバーを導入したとしてもそ
の正確な補足には、なお課題が多い。
また、最低保障年金導入には、保険料を払っていない期間につ
いてまで、給付を保障するのは、本来、現役時に保険料を払い
将来年金を得るという年金制度の枠内では難しい。
 ではなぜ、「一元化」と「最低保障」なのか。それは、非正
規雇用の増加など、働き方の多様化により、従来の年金制度で
は、多様なライフコースの選択に対応できなくなっているから
だ。
また、非正規雇用で働く若者は、将来、無年金・低年金に陥る
リスクが高い。このような社会的課題に対応するためにこそ、
理念として「一元化」と「最低保障」が必要としてきた。
 そして、このような状況では、若年層の年金制度に対する不
信が広がり、ひいては、年金制度そのものの持続性が揺らぎか
ねない。一方で、上で述べたように抜本改革にはなお課題が多
い。
 こうしたことを踏まえ、今回の私案は、対象、すなわちター
ゲットを絞り、そこから年金改革を考えた。いわば、制度では
なく、制度を利用する「人」に焦点をあてた改革案だ。
 特に、年金制度に対する関心が薄く、かつ、現在の年金制度
が十分に対応できていない、若者や子育て世代に焦点をあてた。
また、移行に時間がかかる一足飛びの抜本改革ではなく、そこ
に近づけるための現実主義の改革メニューを提示することとし
た。
 詳しい内容については上記アドレスにある改革私案本文を参
照して頂ければ幸いであるが、主な改革メニューを簡単に紹介
すると以下の通りとなる。
○一元化(短時間労働者への厚生年金の適用拡大)
 一元化については、一足飛びの一元化ではなく、その一里塚
として、まずは、厚生年金の適用を週20時間以上の非正規労働
者にも広げる。平成24年改正で一定の前進を見ているが、さら
にこれを進めるための改革(20時間以上の完全適用を目指した
改革)を早急に行う。そのため、平成24年改正法の施行後3年
後見直し規定の検討前倒しを行う。
○若者支援
 若者を支援する仕組みとして、フランスでの最近の制度改正
を参考に、職業訓練の期間や失業期間などを厚生年金の適用対
象とする。
また、所得の少ない20代の方の保険料を猶予する若年者納付猶
予制度について、利用する際のハードルとなっている所得上限
(扶養親族がいない場合、年収57万円以下)を引き上げ、より
利用しやすい制度とする。
○子育て支援
 さらに、子育て支援の仕組みとして、厚生年金について、産
休期間の保険料免除(平成26年4月から)、育休期間の保険料
免除に加えて、育休期間終了後も子が一定年齢に達するまでの
間は保険料負担を軽減するなどの措置を導入する。また、国民
年金のみの方についても、産前産後期間中は、給付に結びつけ
る形での保険料免除措置を講じる。
○最低保障機能の強化(再分配機能の強化、低所得若年者への
給付の充実)
 最低保障機能の強化については、高所得を得ている受給者か
ら低所得の受給者への再分配機能を強化する。
具体的には、高所得を得ている年金受給者の基礎年金について
一時停止・減額を行う、または、一定額を税として回収(クロー
バック)し、それを財源として、一定条件下の低所得者に対し
て福祉的給付措置を行う(再分配機能の強化)。
 保険料を払う期間を64歳まで延長し、それに応じて給付を増
額する。
 保険料免除期間に対する給付水準を引き上げる。
 国民年金保険料に、所得比例の要素を入れる。また、保険料
免除をよりきめ細やかな多段階免除制度とし、低所得若年者が
保険料を払いやすい制度とする。
若年者納付猶予期間についても、追納を行わなくても国庫負担
相当額の給付が増える仕組みを検討する。
 今後、社会保障総合調査会をはじめ、党内の社会保障の議論
に、この私案をインプットし、現実路線の社会保障改革を引っ
張っていければと思う。改革を前に進めるべく、現実主義の提
案を、一歩ずつだが着実に行っていく。

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2014年3月18日 (火)

エンバーミング

 この週末、お彼岸の時に、母の四十九日法要を迎える。
亡くなってからこの間、忙しさに紛れてあっという間だった。
あらためて、法要の段取りなど連絡を取りながら、あの時の記
憶がよみがえる。
母が息を引き取った瞬間のこと、そしてその後の葬儀の日程を
決めなければならない時の決断。
 そう、あの時は目前に党大会が迫っていた。大会議案提案者
として欠席はできない。
当時のブログに、「大会後に母を送る。決断し、すべての段取
りを整えた。」と書いた。
そして、それは葬儀日程を先送ることを可能にする「エンバー
ミング」処置のことだった。
 義父を送った時は考えもつかなかったが、今回は日程上繰り
延べるなら、とその提案を受けた。一瞬、躊躇はなかったかと
問われれば、否定しがたい。しかし、なんとなく耳にした言葉
だったが初めて実感を伴って聞き、受け入れた。
エンバーミング、この聞きなれない言葉は、簡単に言えば遺体
の長期保存処置のことだ。
長い歴史の過程では、キリスト教義において火葬を禁じてきた
経緯もあり、このような遺体の存置については宗教的解釈もあ
るとされている。一方、現実には戦争で亡くなられた方の遺体
を処置して遺族の元に返すための手段としての技術の発展もあっ
た。
今日、北米などでは一般的な処置となっているようだが、99%
以上、遺体の最終処理を火葬で行う我が国ではその慣習はない。
 今回、葬儀を繰り延べるためにエンバーミングを決断したの
だが、その時に法定がどうなっているのかと、不思議に思った。
聞くと、日本では制定された法令はない。
ところが、技術者に聞くと、我が国においても永久保存も可能
な技術レベルだという。
 専制国家、社会主義国家等が、指導者の権威を高めるために
永久保存を行い生前の姿を展示し続けている例もある。
しかし、我が国は火葬の慣習があり、関係法令もない状況の中
でエンバーミングによる保存はどうなるかというと、葬儀業界
団体である日本遺体衛生保全協会(IFSA)が環境省の指導の下、
その行為を行い自主規制を行っているのが現状であった。
遺体の損壊罪に当たる刑法190条にに抵触しないことを要件と
して処置後の遺体保存期限を50日間とする自主規制を行ってい
る。
つまり、日本ではエンバーミング処置によって50日間の遺体の
保存は可能だが、それ以上は処置同意によって火葬または埋葬
しなければならないとされているのだ。レーニンや毛沢東や金
正日などのように永久保存はない。
このような、制度上の実態と自主規制による運用の実態を目の
当たりしたのだが、では、技術としてのエンバーミングはどう
だったかというと、それはそれは、感嘆の一言だった。
 処置を施され我が家に戻った母は、生前の、元気な時の様子
そのままの寝姿に蘇った。ドライアイスなど必要とせず、常温
の母の寝室のベッドに横たわっている寝姿は、今にも起き出し
てきそうな様子で、また、触れると、冷たいものの皮膚や筋肉
の弾力などそのままである。
母を迎えて、きれいに化粧をしてもらった顔を見ると、そのま
まずっとベッドで寝ていてもらってていいという気にすらなった。
そんなわけにはいかないのは百も承知だが、今思うと、寝姿で
いる母の亡がらを数日間見続けることによって、少しずつ、心
の整理がついていったような気がする。
 今は、小さな箱の中の壺の中に収められた母。
その姿は、記憶の中だけとなった。
週末の四十九日。
御霊が御仏となることを家族で祈る。

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2014年3月17日 (月)

統一に向けた戦い

 2月初の党大会を終えてから、全国の行脚を開始し地方を飛
び回る日々。
間に補選対応で、鹿児島入りを繰り返しながら平日も含めて地
方日程となりほとんど地元に戻ることもできない。
先週は、鹿児島、千葉、福岡、新潟。
昨年末で公認内定となった総支部長を中心に、統一地方選挙の
擁立計画及び実施の状況確認、さらには本人の活動点検等も含
めて地方組織の県連、総支部、あるいは連合などの支援団体と
も意見交換を繰り返す。
 来年の統一地方選挙は、党再生の絶対的なマイルストーンと
なる。擁立方針は、従来の方針と大きく変わるわけではない。
空白選挙区の解消、3人区以上での複数擁立、女性候補の積極
擁立の三点だ。ただし、現職含めて議席を確実に取ることを第
一とすること、これが方針として示された。
 前回の2011年統一地方選では道府県議会選挙(岩手、宮城、
福島、茨城、東京、沖縄を除く)では公認・推薦合わせて704名
を擁立し、当選者数は413名・当選率は59%だった。そして
2007年は593名擁立の当選者数451名・当選率76%。つまり、前
回は複数擁立を積極的に行い、擁立数は多かったが結果共倒れ
を招き当選者実数は減る結果となった。今回はこのようなこと
は避け、かつ党勢拡大のための擁立を妨げないようにしなけれ
ばならない。
 このような傾向は、政令市議会選挙(仙台、静岡、名古屋、
北九州を除く)でも同じである。前回は公認・推薦合わせ249名
を擁立し、当選者数は154名・当選率は62%であり、前々回212
名擁立で当選者数178名・当選率84%。
 やはり前回の擁立に対する反省と見直しが必要なのは間違い
ないところ。
党勢拡大を目標にしながらも、確率を高めるという大変な作業
であるが、地方組織と党本部挙げての取り組みを一層強化する。
 昨日は、夜遅くに新潟から上京となった。
熱気あふれる新潟県連大会だったし、会場の皆さんの想いが伝
わってきた。
今週も地方行脚が続くが、地道な活動を続けていく。

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2014年3月14日 (金)

「鹿児島プライド」選挙

 昨日の党本部臨時常任幹事会で鹿児島2区補選の候補者とし
て、無所属となった打越明司前衆議院議員を推薦決定した。
一昨日の打越氏からの離党届提出、そして昨日の推薦依頼を受
けての決定。
これで、鹿児島2区補選は現時点で自民、共産、打越明司の構
図となった。
 そもそもこの選挙は、昨年の9月17日東京地検特捜部による
徳洲会東京本部の家宅捜査に始まる「第46回総選挙における公
職選挙法違反事件」に端を発する。
その後、徳田毅衆議院議員(当時)の親族並びに徳洲会関係者の
逮捕により、徳田氏の連座制適用による失職が濃厚となる中、
補選の可能性が高まりその準備に入ってきたところでもある。
去る2月28日の本会議における徳田氏の議員辞職の承認によっ
て、来たる4月15日告示、27日投開票の補欠選挙が事実上確定
しスタートを切った。
打越氏は、昨年12月の民主党次期衆院選挙の一次公認内定者と
なっていたが、本人熟慮の結果、2区におけるカネで議席を買
うカネまみれの選挙の悪しき因習を打破し、維新の傑物を輩出
してきた鹿児島の誇りを取り戻す、として裸一貫、初心に帰り
無所属の出馬を決意した。今回の選挙で、なんとしてでも自民
党の議席を奪い、鹿児島2区における民主主義を取り戻す、と
の決意の下での打越氏の判断を党としても受け入れ、推薦決定
し、戦いに臨む。
 一方、安倍政権は早々に、「安倍政権の信任投票」との位置
づけをコメントし、消費増税後初のこれまでの政権運営の評価
が問われると叫んでいる。
しかし、これは総選挙ではない。
何故、この選挙が行われることになったのかを、真剣に考えな
ければならない。
また、さらに専横的政権運営が際立つ安倍政権がこの選挙によっ
て信任を得たとして、さらなる強権的政権運営がなされること
を許してはならない。
 保守地盤における厳しい選挙であることに変わりはないが、
打越氏による「鹿児島プライド」を取り戻す命がけの戦いを、
選対委員会としてもあらゆる方面巻き込んでの総がかり体制構
築を目指して取り組みたい。
選対委員長の仕事は、候補者擁立並びに選挙体制構築という選
挙本番に至るまでがメインだが、どっぷりと入り込む。
 鹿児島の誇りを取り戻す闘いをサポートする。

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