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2009年12月

2009年12月31日 (木)

2009年、一年をふり返り

 仕事納めを終えて帰郷。
しかし、いつなんどき役所に呼ばれてもいいように準備だけは
しつつも、地元の挨拶回り。
主に選挙後、お悔やみ、お見舞いを直接お伝えできなかったお
宅に日暮れまで回り、夜は消防団の年末警戒の激励に回る。

あっという間に、大晦日。
今日は、二年ぶりに明日の朝まで元旦参りの挨拶。

今年一年、激動だった。

新年はスタッフと共に国会事務所で迎えた。
野党最後の予算委員会、と意気込んでひたすら予算質疑の準備。

テーマはズバリ「道路」。
しかしながら予算委員会本番、麻生総理の失言等政府の迷走で
政策論、本質論は一切取り上げられることはなかった。

不本意に終わったのでは、と見られた僕の予算質疑ではあった
が本人の中では大きな手応えを持って、終えた。
国総研による高速道路無料化試算である「10割引」試算の存
在を明らかにできたからだ。
これで、必ず高速道路無料化の大きな弾みになる、と確信した。

予算委員会を終えると、突然の奈良市長の不出馬宣言。
急遽、奈良市長選挙を候補者を抱えて戦うことになる。
候補者の擁立、選挙の組み立て、と自身の総選挙に向けての前
哨戦と位置づけて総支部における選挙全体の取り仕切りを行っ
た。

さらに、加えてのこれまた突然の代表選挙。
代表選挙結果もさることながら、様々なことを考える良い機会
になった。
そして、熟慮の結果の野田グループ(花斉会)退会は、限りな
い自由と高揚と新たな出会いを得る結果へとつながった。

いよいよ、解散総選挙。
実に67選挙区、109ヶ所、延べ1万4千キロを走り回って
の全国の候補者の応援は、自らの選挙区だけではない全国の人
々の「変革への期待」のうねりを実感し、大きな力をいただき
ながらも自らにも大きな変化を感じることができた。

政権交代。
その瞬間は、むしろ淡々と迎えた。
喜びよりも責任の重さに、気持ちは平らかだった。

選挙後二週間余、国土交通省副大臣を拝命。
社会資本整備担当。会館で年始を迎えた「道路」問題に自らが
政権に立って取組むことになる。
そして、補正予算、概算要求、税制要望見直しと歳出・歳入の
政治主導による新たな編成に没頭することになる。
件の国総研の無料化試算は、予算編成の中での政策シミュレー
ションに大きく役立つこととなった。
やっとの思いで、予算編成終了。
一息ついた...。

こうして一年をふり返ると、政治家として必要とされる三要素、
政策・政局・選挙の全てにおいて大きな転機を迎えることになっ
た。そして、新たな局面へと踏み出していきたい。

2010年は、遷都1300年の歳。
平城京の都が、豊穣と安逸の日々であったことに想いをいたし、
来年に向けての新たな誓いをする。

今年一年間、ありがとうございました。

また来る年が、皆様にとって素晴らしい一年となることをお祈
りしてます。

よいお年を!

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2009年12月28日 (月)

役所で仕事納め

 国交省の仕事納め。政府の一員としての今年の仕事オーラス
は定例会見。

会見を終えて、記者さんたちと和やかにオフ懇。
お世話になりました、よいお年を、とご挨拶。

職員スタッフにも挨拶。

やー、これで奈良に帰れる。

9月18日就任以来、怒涛のように過ぎた日々だったけれど何
とかやってこれた。
これも、役所での素晴らしいスタッフに恵まれたからこそ。
心から感謝。
秘書官たちが、新幹線の駅まで見送ってくれる。
仲間のあたたかい心遣いに、安らぎを覚える。
ありがとう。

こんなに穏やかな気持ちで地元に戻り、年末を迎えることがで
きるのは、一体何年ぶりのことだろう。

2期目当選直後の耐震偽装問題以来、年末年始返上でなんだか
ずーっと通年国会状態だった。
毎年、年末のギリギリまで証人喚問準備だ、質疑準備だとかで
走り続け、昨年はとうとう会館で年越しした。

あの、あわただしかった年末がウソのようだ。

静かに、そして確実に、一歩前進した手ごたえを持って、一年
を終えることができることを感謝する。

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2009年12月26日 (土)

22年度予算決定

 平成22年度の予算編成が終わった。
昨晩の、記者会見にてとりあえずの予算策定作業にまつわる仕
事は終了。ホッとすると同時にどっと疲れが出てボーっとしな
がら帰奈。

閣議決定の当日にもバタバタし、冷や汗かきつつギリギリの綱
渡りを続けていた。
決着。
しかし、残念ながら達成感よりも徒労感が勝る。

理由はよくわかっている。
だからこそ、ここは踏ん張る以外にない。

スタッフにも、前向きに突き進もう!と必死で声かけて、自ら
を鼓舞しつつも元気づける。

そして一方で、「こころ、空しくして」といつも自らに語りか
ける。
何ごとにもとらわれない、己を持ち続けたい、と願う。

こういうことが、続くんだろうな。
組織を動かしていくとは、調整の連続だ。
判断は当然行うが、人の気持ちを動かしていくには丁寧な営み
が求められる。政界だろうが官界だろうが経済界だろうがみな
同じ。

長女のしほりももう先に帰っているし、奈良には家族全員そろっ
ている。

11人で囲む食卓が、このうつろな気持ちを癒し、満たしてく
れることを僕は知っている。

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2009年12月24日 (木)

ワーキングクリスマス

 予算編成の最終調整。
世間はクリスマスイブなのに申し訳ないね、と秘書官はじめと
するスタッフにペコリ。

シャンパンもケーキもないけど、栄養ドリンクならあるよと差
し出してもげんなりされるだけか。

このタイミングで、バタバタしているものは限られる。

政策一つ一つの積み重ねと、国の現状と、国民の声を総合的に
判断するのが政治。
とにかく一生懸命、がんばるしかない。

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2009年12月23日 (水)

85円と1000億円

 ご子息の遺影の前で、気丈な友の姿にさらに言葉もなく、ヒ
ロコと二人沈痛な面持ちで辞去する。
無一文(85円か!?)の僕に強気に出ていたさっきとは打っ
て変わって涙するヒロコに、友と家族同士で旅行した時の思い
出話などしても何の慰めにもならないのは、よく、わかってい
る。
悲しみを紛らわそうとして、冗舌だった自分を反省する。

 新幹線に飛び乗って、上京。

 85円と1000億円の話は、その後どうなりましたか?、
とリアルタイムな応答を求めるメールに驚きながら、何とかな
りました!との答えじゃ許してもらえんわなぁ...。

ま、85円の方はどってことない話なんだけど、1000億円、
いや元い、国交省概算要求予算6兆2000億円がどうなるか
はとてつもなく大事な話。

 まだ、現場の作業は続いている。
予算全体の最終の絵姿は、財務では見えているかもしれないが
現場の府省では正直自分のところしかわからない。
それも、まだ最終確定には至らないところもあり、緊張が続く。

今週中に、との報道もあり、とにかく全力で作業を急ぐ。

 そういえばクリスマスなんだな、と少しだけ霞ヶ関、永田町
を離れて地方に行き、道行く人たちを見て感じた。

 世の中は間違いなく、日々懸命に暮らす人々の家族の生活を
中心にして動いている。
財布の中の小銭の方が、何兆、何千億という話よりもどれほど
切実な話か、ということを忘れてはならない。
大きなお金を動かすことの責任の重さを、忘れてはならない。
この国に生きる、家族の息遣いを感じ取ることを忘れてはなら
ない。

 もう、だいぶ昔のように思えてしまう、小さな子どもたちと、
クリスマスケーキを囲んで、ろうそくを吹き消してたころを無
性に懐かしく、想う...。

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マニフェスト項目合意

 友人のご子息が亡くなるという悲報に、あわてて地方へ向か
う。心情を思うと、胸が張り裂けそうになる...。

飛び乗った新幹線で、財布を開けてビックリ。
紙のお札が一枚も入ってない!
ゲッ、あわてて小銭入れを探ると50円玉と10円玉三枚、5
円玉一枚。85円とは、なんとも心もとない。
そー言えば、昨日寝入りばなに、しほりが枕元に来て「お父さ
ん、奈良に帰る夜行バスの予約するから交通費ください」とか
言ってた。アーわかったわかったとか言いながら起きるのめん
どくさいからそこのお財布から持ってってとか言ったような気
がする。

しかし、おまえ、すっからかんやないか。
新幹線が着くまでに、算段せにゃならん。

などと考えているところに、最終に向けての予算編成の確認事
項が飛び込んでくる。
昨日中に片付けたものと若干の積み残しなどあるが、おおむね
そろっている。いずれにせよ、今日、明日の一両日の話である。

昨日、何とか国交省と財務省の間でマニフェスト項目の合意が
できた。

高速道路無料化の段階的実施に向けての社会実験費用、100
0億円が決まった。ここまで、紆余曲折、いろいろあった。途
中経過は様々な揣摩憶測(しまおくそく)を招くため、一切洩
らさずだった。どれほどの計画と検討が日の目を見なかったか
を考えると、連日連夜、がんばってくれた職員の皆に申し訳な
い想いでいっぱいになる。
しかし、そんな中でも、あきらめることなくがんばっていこう!
と励まし続けた。予算総枠と計画は概ね決まったが、新たな国
家の背骨を構築していく作業はこれからだ。

当初要求額が6000億円。相当絞り込まれたがこの厳しい財
政状況の中では仕方がない。

国民の皆さんに、生活で実感できる成果を、この社会実験で享
受していただきたいと心より願う。

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2009年12月22日 (火)

編成大詰め

 与党三党並びに党からの予算に関する重点要望の対応に追わ
れる。
新幹線、高速道路整備、交付金、無料化などなど整理すべきこ
とがたくさんある。行きつ戻りつ、あーでもないこーでもない
と結局は使わないことになる検討、試算を山のように積み上げ
て編成作業を行っているのだけれど、これも政権交代という初
めての経験の中でのことだから仕方あるまい。

三役はそれぞれの仕事を抱えて皆走り回っているので、僕はバッ
クオフィスで踏ん張る感じ。

記者さんからは、「裏方大変ですね。」と声かけられるが、
「それが僕の仕事!」と言ってかわす。

税は決着がついて、最後の税調が夜に行われてその後の閣議決
定となる。

いよいよ、大詰め。

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2009年12月13日 (日)

「官僚用語の基礎知識」編纂へ

 「官僚用語の基礎知識」は予想をはるかに上回る反響をいた
だいた。
如何に、現役官僚も含め世の多くの方々が、官僚用語に違和感
を抱いておられるかの証左である。
たくさん、新たな「官僚用語」も寄せられた。

こりゃ、まとめろってことかな...。

フツー、わからんわな、ってのもある。
「下三分の一(したさんぶんのいち)」ってのもそう。

官僚作成文書に三段組で書かれてるのがあるんだけど、そのう
ち下三分の一を空白にしておく。
チェックを受けると、その下三分の一に書き込みがなされる。
つまり下三分の一に書き込みがあるのは、チェックも終わって
いるということ。
「これ、下三分の一済みです」で、関係当局のチェックは終わっ
ているから、OKですの意。

ということで、ちょっとまとめてみようと思うので、「官僚用
語の基礎知識」にぜひ関係者の皆さん、ご協力ください。
アレッ、これ変かな、やっぱりというのメールで送ってくださ
い。

もちろん、仄聞で、実際とは違った情報だったとしてもかまい
ません。この際、整理してみましょ。

こうした反響は、けっこう目の前で起きるとウケル。

先日も、他省との小さなミーティング。
双方課長級以下で実務的な議論の場が持たれ、僕も参加したの
だけれど、M課長、「日ごろ、副大臣に...ひ、引っぱって
いただいて・・・。」

思わず苦笑。
「ご指導」、飲み込んだナ!と突っ込むと一同爆笑。

ウーム、みんな見とるな、コレ。

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2009年12月12日 (土)

「新」は「乱」

 今年の漢字が発表された。

「新(しん)」。

政権交代も含め、新しくなった、新たに変わった、ということ
の世相を表すんだと思う。

しかし、僕なんかは新しくなって何事も全て一瞬にして変るこ
となんてあるのかな、と思ってしまう。

新しくなる、ということは一瞬にして起きているのだろうか。
見た目は瞬時に変ったと感じることがあっても、その奥底にあ
る内実はじっくりと時間をかけて変わっていくものではないか。
変化とは、ある一定の「期間」をもって評価すべきものだと思
う。

その意味で、変化し新しくなったその時にあるのは「混乱」で
ある。「変化」や「一新」に、戸惑いや行きつ戻りつの錯綜が
あるのは当然だ。

僕なんか、浮かんでくる漢字は「新」よりも「乱」だけどな。

そして、この「乱」こそ変化の証(あかし)。

乱れっぱなしなどはあり得ない、必ず物事は一定の方向に収束
する。混沌はその事象に対する人の心の様(さま)である。
人の心は、千路に乱れ移ろいながらもやがて落ち着きを取り戻
す。
そして一方、長い時間で眺めれば、常に変化が起き動いている
のが世の中。多少の触れ幅の大きさで右往左往すべきものでは
ない。
変化の時だからこそ、新しい時代を迎える時だからこそ、「乱」
を恐れるべきではない。

受け入れなければならない。

そう思って、新聞を開くとかの閣僚のお一方も今年の一字に
「乱」を上げていた。

やべぇ...。

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ネコとアヒルが...

 年末の「天下国家を語る会」は恒例の大忘年会。
この目玉は、事務所スタッフによるかくし芸。

年初のスタッフミーティングでは、事務所の一年の目標と各自
のノルマに併せて、大忘年会でのかくし芸を磨くことが必須命
題として提示される。大事なところは、「笑いを取れ!」。
下手でもいいけど、笑いが取れるところが大事。
皆、「変な事務所...」って思ってると思うけど。

11月に入るくらいになると、今年は何しよーかー?、とスタッ
フ同士がこそこそと話してるのが耳に入る。
浮かばなかったら、指定するよ!と言うと、皆「大丈夫です!」
と手を振る。

公設秘書二人組みはそれで、ピンクレディーになってしまった
しな。

タケは去年、チューニングみたいなギター演奏で終わったから、
皆から大顰蹙で、「おまえ、ここは今年挽回やで!」とハッパ
かけていた。

一方、僕自身も何かしなきゃぁ、と考えてた。
去年、末っ子のプッチにパパと一緒に「ポニョ」歌おうよー、
とお願いしたんだけどダメだったし。
「プッチは本名、のぞみだよー。大橋のぞみちゃんと一緒なん
だからさー」って無理な理屈で頼んでたんだけど、固かった。

悩んでいたところに、耳にこびりついて離れないフレーズがあ
ることに気づく。

「ネコとアヒルがチカラをあわせてみんなの幸せを~♪」

これだよ、これ。
幸せを~のところが「を~」じゃなくて「お~」なんだよね。
かわいらしいよー、これ、今年こそ、プッチと歌おう。ね!
と、必死で頼むのだが、去年からさらに一年大きくなって年齢
を二ケタに上げた末っ子はにべもなく、「ムリ!」。

つれないなぁ。

よし、じゃCD出たらしいからそれ聞いてみて、よかったら、
ネ、としつこく食い下がる。

深夜、買いに行く間がないのでネットでダウンロード購入。安
いな、150円?。

久しぶりに我が家で、ほら、一緒に聞こ!

「ポロロン、ポロロン、ポロポロポロポロロ~ン♪」
?、オルゴール版。

「歌、ないやん」のプッチの一言で、あっけなく幕。

交渉ベタ。

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方程式からパズルへ

 いよいよ予算編成も大詰め、のはずだが未だ視界不良が続く。
与党からの陳情要望取りまとめ結果を受けるのが、来週後半。
となると、必然的に調整はそれ以降にずれ込む。

税調の大綱取りまとめも来週以降になった。
マニフェスト項目も同様。三党の合意も必要...。
連立の高次方程式を解く、と評した方もいたが、回転が遅い僕
に方程式は無理。パズルならやっとかな。

イメージは、バラバラに散ったジグソーパズルのかけらがいっ
せいに集まりだして一気にカチッ、カチッとはまって出来上が
るって感じ。あるいはグニャグニャうごめいているのがやがて、
スーッと形になってバッとあらわれる。
「ウルトラQ」のタイトルバックみたいに(古い!)。

いずれにせよ従来のような、事務方で積み上げ最後にセレモニー
的な大臣折衝でシャンシャンと終わる、という図ではなさそう
だ。

これも、政権交代という新たな局面での予算編成作業であるが
ゆえに仕方あるまい。

役所の現場はストレスフルではあるが、楽しんでやるしかない。

さらに昨日の閣議では、行政刷新会議から事業仕分けの結果を
受けてのさらなる予算削減提案がなされた。
総額6900億円。
額が大きいか小さいかの議論は別として、内訳書が事務方通し
て国交省にも来た。金額見て、眉間にしわよせながら事務方に
指示。
さ、これも加味してパズルに向かう。

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2009年12月 6日 (日)

予算編成への戸惑いを越えて

 予算編成過程の中で、省内でもどういう決着がつくのか見え
ないことへの不安と苛立ちがあるようだ。

政治主導の名の下に行われる新政権の予算編成が、かつてない
経験であるがゆえに出口への不安があるのは理解できなくもな
い。

しかし僕は、ことあるごと省内の職員には言っている。
一喜一憂せずに、泰然自若、虚心坦懐に事に当たろうと。

職員の立場からすれば、予算獲得は政策の実行を担保する、す
なわち自らの存在意義を示すことそのものであり、政策の企画
立案は実行あってこそ意味があるものだと意気込むのもよくわ
かる。
しかし、あまりにもそのことにこだわりすぎることがひいては
財政当局の権限を高らしめてしまっていることに気がつかなけ
ればならない。

一生懸命がんばって、結果が思うようになることもあればなら
ないこともある。あらゆる場面を想定しながら、全力を尽くす。
常に融通無碍、こだわりを排することが必要だと言い続けてい
る。

野党の新人候補として政治の道に入り、丸十年。
それこそ真っ暗な出口の見えないトンネルの中にいるかのごと
き苦悶の中で、走り続けてきた。
それが、やっと歴史に残る政権交代。

戦後の長きに渡って続いてきた自民党政権下の予算編成の仕組
みそのものを大きく見直し、新たに作ろうとするときに、あち
こちにぶつかり、転げながら進んだり後戻りしたりするのは仕
方がないこと。

多少のことがあっても、この十年のことを考えればなんてこと
はない。
省内では、この先どうなることやらと不安があるかもしれない
が、いつも僕は笑いながら言っている。

「何があったって、命まで取られることはない。恐れず、ひる
まず、淡々とやっていこうよ!」

秘書官たちも大きくうなずいて、僕を励ましてくれる。

半年前に、僕の前に立ちはだかり、必死に何かを覆い隠そうと
していたかのごとき役所の姿は、もはやない。

信じることから始めてきて、徐々に、ジンワリと変り始めてい
ると思っている。

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官僚用語

 役所に来て、アレッ、何か変な感じ...ということの一つ
に官僚用語というのがある。
霞ヶ関用語と言ってもいいのかもしれない。
どこそこの役所が多用する、などにもよって用語はそれぞれ
「○○省語」っぽくなってる(みたい)。

なんで、変!と感じるかというと、多分一般的には使わないの
と同時にその言葉の奥底に「慇懃無礼」なトーンが潜んでいる
からだと僕は思っている。決してあからさまに批判や否定はせ
ず、傅(かしず)いて、僭越ですがご助言申し上げる・・・中
で実は見下している...みたいな。

「まいどっ!」、「オゥ、どやねん?!」の市井の商売人の世
界で生きてきた僕にとってはけっこう驚きの連続だったりする。

「官僚用語の基礎知識」ってあれば政府入りの議員には受ける

だろうに。

ちなみに、
気になるベストスリーは、
1位:ご指導
2位:立ってられない
3位:日が高い
かな。

3位の「日が高い」は財務省用語だって教えられたけど定かで
ない。
予算などの調整過程で、いよいよ最終局面、つまり一日に例え
ると日暮れ時までにはまだまだ時間がある、この場面でそこま
での詰めはまだ早い、なんてことを指すときに「ウーン、まだ、
日が高いんではないでしょうか。」などと使う。・・・わかり
にくっ!!!

2位の「立ってられない」は、どこ発の言葉かわからんけど、
ものすごくイヤーな感じが漂うやつのひとつだな。
例えばこれは、「このような予算付けは説明がつかない。それ
こそ立ってられなくなるんじゃないでしょうか。」とか、「こ
の答弁ではもたない。省として立ってられなくなる」などなど。
それこそ、なんで立ってられないんだ、立ってたっていいじゃ
ないか!と突っ込みたくなるような場面で、さも御注進のよう
に言われたりする。
立ってられなくしてやるぞ!という恫喝にしか聞こえない時さ
えある。あっ、でも今朝テレビで誰か使ってたな。

そして、1位。
「ご指導」!
これは普通に、「ご指導お願いいたします」と言われるんだけ
ど、この言葉を、連発、多発され、それこそ跪(ひざまず)か
んばかりに言われると、「あり得ねぇー...」などと僕なん
か思ってしまったもんだ。
だって、ずっと役所の中で専門家としてやってきた人たち。
ずっと指導する立場にいた人たち。あらゆる知見を持って自分
たちが進めてきた、背負ってきたとの自負がある人たち。
それはそれで素晴らしいことだと率直に思う。
だから、別に自負もって臨んでもらえばいいのに、とつい思う。

なのに、「ご指導お願いいたします」と言われると、どの程度
本気の「指導」を求めているのか、と思ってしまう。
まだ、議論させてください、の方が正直っぽい気がするんだけ
ど。

「ご指導」を「お願い」されちゃうと、「よっしゃー、びしび
し指導するゾ~!」っと中学の部活の先生のうれしそうな顔が
浮かんできて、しごかれるイメージがわくのは僕だけか。

ま、このように僕にとって非常に不思議に感じる言葉が飛び交
うのが、霞ヶ関。

いつか、「官僚用語の基礎知識」まとめてみんなに配ろうっと。

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2009年12月 5日 (土)

閉会後も盛りだくさん

 国会が閉会した。みんな、いっせいに地元へと帰る。
しかし、政府の一員となった僕らは残る。ずーっと残る。

会館で、もう年末の様相を呈している他の部屋を横目で見なが
らずいぶんと違うもんだナ、と不思議な気分にとらわれる。
まだまだ予算編成の真っ只中、ヒト山フタ山どころか、ミ山ぐ
らいありそう。盛りだくさんに...。

税調は、国税、地方税、共に一つの課題を残して大臣折衝案件
となった。こうした税の話と並行して予算の話も財務省とやる
ことになるのだが、今回この予算編成プロセスにおける税の議
論の場の持ち方に大いに疑問を感じた。

かつて自民党政権下では政府税調と党税調が並立し、大物政治
家たちによるインナーと呼ばれる密室協議で党税調が絶大なる
権力をふるってきた。業界団体へのさじ加減も、政治力で決まっ
てきた。
この弊害を打破するために、税調一本化はあるべき姿だと思う。
しかし、総理の諮問機関である税調が結局、一本化の姿として
財務省に置かれた(かのごとき)姿は、大いに疑問を感じる。
予算と税というど真ん中を最終権限まで財務省が握ることにな
る。
まだ、党税調があったほうが役所の言いなりにはなりにくいだ
ろう。

もちろん、政権交代の過渡期であるがゆえに試行錯誤でかまわ
ないと思う。しかし、実は税調は国家戦略局(室)の監督下に
置くべきではないか、と僕は思う。
いろんな意見があるとは思うが、それこそよりよい方法を考え
ていけばよい。

予算は、二次補正の「経済対策」が大変だ。
こちらは、国家戦略室が取りまとめ。
国交省として、整合性をはかりながらタマは出した。
それもけっこう、苦しみながら。
あとは、高いレベルの判断ということになる。

そして肝心の当初予算。
こちらも、副大臣レベルからのマニフェスト項目のヒアリング
が終わり大臣レベルの交渉に入るのか?。

どことは言わないが、いわゆる「外堀を埋める」マスコミへの
リークやけん制発言が繰り返される。

僕らは顔色変えずに、虚心坦懐に、仕事を進めるだけだ。

政策について、途中段階での様々な話がマスコミに踊る。
いわく、「・・・の方向」、「・・・で方針が固まった」など
など。ホント、ウソばっかり。
一切、今の段階で外に出したものはないのだから。
こうして自分たちの思惑をマスコミに流して世論を作り、誘導
するのが手口なんだろう。

なんだか、小さ過ぎて...。

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2009年12月 2日 (水)

デフレ対策

 日銀が、ちょっと、いやほんのわずか、だけ動いた(?)。っ
て感想を漏らしてたら、「所管以外のことはクチ出さないほう
が良いよ」と忠告をいただいた。

政府の一員とはそういうものか。

しかし、日本経済のことなんだから当然国会議員として所管だ
よね。

 事業仕分けや予算の見直しなど、景気低迷による著しい税収
減を背景に厳しい財政状況を勘案しての諸施策に政府は躍起。
その上に、菅副総理の「デフレ宣言」。

野党時代から、日本経済はそもそもデフレ脱却が未だ十分に成
し遂げられていないことを指摘し懸念を示してきた立場として
は、「今更ながら」と「言わずもがな」の気分ではある。

しかし、政府としてあらためて認識を持ったこととそれを示し
たことはいろんな意味で、重い。

デフレは今更ながらだが事実であり、その脱却こそ至上命題。
そしてそのためには、財政政策のみではない金融政策の出動が
必須だ。
そこでの具体策が、昨日の日銀による「10兆円規模の資金供
給」となると、思わずウーンと腕組みしてしまう。

白川総裁の「広い意味での量的金融緩和政策」というコメント
も意味深だ。これって、ご...いや、やめとこ。

しかし僕は、財政法5条の「但し書き」の実行しかない、と今
でも思っているのだが。

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